フライタイイング 第12話 ウェット定番『ビーズヘッドニンフ』。

こんにちは。

2022年10月12日(水)

先日 埼玉県でオモリウキの釣りを実践して下さっている『リッキー』様が、淡水小物3目釣り達成の記事を公開されていました。

記事の中で、私の巻いた『ビーズヘッドニンフ』でコバスを釣った写真がありましたので、今回はお礼を込めてタイイング手順を書きたいと思います。

ビーズヘッドニンフのマテリアル

フライマテリアルの情報は全て、カリスマフライマン「杉坂研治」氏が営む『ケンキューブネットストア』のものです。マテリアルの調達を予定されている方は、ぜひご利用されてみてはいかがでしょうか。

ビーズ

ブラスビーズ(激安!!KEN-CUBEオリジナル)

フライのヘッド(=頭部)をなるビーズです。フライフックのサイズとあわせ、非常に多くの種類・カラーがあります。手芸店やアクセサリーショップでも調達できます。今回は1.5ミリ金色を使っております。

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個人的な意見ですが、ビーズをヘッドに使う場合は標準よりも「小さ目のサイズ」を使った方がフライの見た目が良いです。魚も「小顔」のフライの方が好きなのかも…?

フェザントテール

ダイドフェザントテール

このフライの「テール及びボディ」材となるものです。今回はカラー黒を使っております。

ピーコックハール

ピーコックハール(キャナル社) ナチュラル、レッド、グリーン、ブラック

フックアイの後ろに巻き、ソラックス(=水生昆虫の胸部)」とします。『ピーコックハール』をいう名称で短い孔雀の羽が束になってパッケージされ、売られております。今回は黒を使っております。

ステンレスワイヤー

ウルトラワイヤー

「リブ(=体節)」として最後にボディに巻きつけますが、フライの補強としての意味も強いです。今回はシルバーSMサイズを使っております。

ウェイト

レッドワイヤー

「レッドワイヤー(=鉛線)」という名称で売られています。今回は細目の「サイズ0.015」を使っております。水面直下を狙いたい場合は巻かなくていいです。

スレッド

ビーバス・スレッド#16/0

今回はビーバススレッド#16/0の黒を使っております。このスレッドは非常に強いので、よほど大きなサイズのフライを巻かない限りは#16/0で大丈夫です。

余談ですが、小さなフライが「上手く巻けない…」「仕上がりが汚くなる…」という方。

「使用しているスレッドが太くないですか?」

丈夫なスレッドを使えば、細くてもタイイング中に切れたりしないです。

どうしても「細いスレッドは巻いている途中で切れるのが心配…」という方は、下の「GSP(ゲルスパンポリエチレン)」製のスレッドを試してみてはいかがでしょうか。

『テックストリーム | Textreme – GSP パワースレッド エクストリーム 32/0 – 10D 100m』

フック

最後になりますが、ビーズを装着するとボディはその分短くなりますから、フックはなるべく「ロングタイプ」を使用すると仕上がった時の見栄えが良いです。

上の画像は「土肥富製マルトフック・NO.d21」です。安価なので私はサイズ「#20番」をよく使っておます。

これまた個人的な意見ですが、どんなフライでも標準よりも多少長めのフックに巻いたほうが「スレンダー」に仕上がりカッコいいと思います。

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魚もスレンダーなシルエットのフライが好きかもしれません…?

タイイング方法

1 ビーズを通したフックをバイスにセットします。

2 スレッドで下巻き

3 ウェイトの取り付け

4 ワイヤーの取り付け

5 テールの取り付け

テールとなるフェザントテールを5~7枚切り出してフックの直線最後尾に取り付けます。この工程でテールの長さが決定されます。

経験的にテールが長過ぎると、魚にテールばかりかじられて釣れません。私は長くてもボディの長さを超えないようにしています。

この工程が一番難しいと思います。どうしても長く付けてしまいますので、最初は極力短く付けるように意識したほうが良いです。

「フライのテールは長いほうがカッコ良いっ!」

という意見はごもっともです。私もそう思いますが、長くならないように我慢して巻いています(笑)

6 ボディの製作

テールをして付けたフェザントテールをビーズ直後まで巻きつけてボディを作ります。

7 ソラックスの取り付け

リブとなるピーコックハールをフックの真ん中にに取り付け。

8 ソラックスの製作

取り付けたピーコックハールをビーズ直後まで巻きつけます。この後にリブを巻き付けるとボリュームが下がりますので、この段階では結構厚めに「モジャモジャ」に巻いても大丈夫です。

9 リブを巻き上げて完成

等間隔でワイヤーをヘッド直後まで巻きつけてスレッドで固定して完成。巻き上げの最初にワイヤーでテールの位置を整えるのがコツです。フライの補強も兼ねていますので、ワイヤーが切れない程度に力を入れてしっかり締め上げます。

難しいのはテールの取り付けですね。先端を揃えて綺麗に長過ぎないように付けるには、最初はコツがいるかもしれません。

先に長めに仮止めしてから、前に引っ張って調整すると上手くいきます。

慣れれば直ぐに巻くことができますから、色々なサイズやカラーを用意しておくと便利です。

[参考]

上の画像は「東邦産業のピーコックビーズ」という商品です。このビーズの「サイズ0号」を使った「#16番サイズのビーズヘッドニンフ」は、とてもよく釣れました。

ですが…。いつの間にか「0号」は生産終了になってしまいました(泣)今は1号から入手できます。

先日試しに「ピーコックビーズ1号」を#12番フックに巻いてみました。上の画像がそれです。

#12番フックに使用してもビーズが大きいです。なんとも不格好に仕上がりました。#10番以上のフックに使うしかないですが、そんな大きなニンフ使わないですしね。

どなたか、今でも「ピーコックビーズ・0号サイズ」を在庫で販売しているお店を知っている方は情報をお寄せ下さい。お礼に「オモリウキ」の試供品を送らせていただきます。

衝撃…『株式会社バリバス』一部フライ製品販売終了のご案内について

今回の記事とは直接関係無いのかもしれませんが、とても残念なお知らせがあります。

フライフィッシング用品を数多くリリースしている『株式会社バリバス』が、今年2022年12月16日(金)をもって、「フライフック」「フライライン」の販売を終了するそうです。

とても残念です。とくに「フライフック」は安価で数多く入っていますから、私のスタンダードフックとして日頃から愛用しておりました。

特徴的なデザインのフックがいくつかあり、無くなると本当に困ります…(泣)

お気に入りをいくつかご紹介したいと思います。

『バリバス 2110』

フック軸が4Xファインという極細ワイヤーです。小物釣りが多い私にはありがたい細さです。バーブ(=カエシ)を削って使っています。

「YAMASHITAワームバケ」との相性もいいです。特に最小サイズの3号をチョン掛けにして「豆ギル」狙うときには必需品です。

『バリバス 2120WB』

バーブレスフックですが、ポイント(=針先)が外へ折れ曲がってバレにくくなっています。キール(=裏返し)状態にして使っても掛かりが良いです。

上の写真のフライは、「バリバス2110WB」の#18番に巻いたオイカワ用の「キールニンフ」です。

アクセサリーショップ「パーツクラブ」「メタルビース2ミリ」をウェイトとして使い、根掛りしにくいようにキールに巻いています。このフックのデザイン有りきで成立しているパターンと言っても過言ではないと思います。

そして、このフックは#22番からありますので、「マイクロサイズのビーズヘッドニンフ」にも最適です。以前はスレたテラピア狙いの「内緒パターン」として、誰にも見せずに独り秘密に使っていました…(皆んなゴメン…)。

そして…最後になりますが、本当は公開したくないけれど、もぅメーカーの製造中止が決まっているので書いちゃいます。

『バリバス IWAI F2000』

このフックこそ、他にどこにも無い飛び抜けたデザインのフックだと思います。今後も他のメーカーがこのデザインのフライフックを生産する事は無いと思います。これが無くなるなんて本当にツラいっ。

すでに生産は終了していますが、現在(2022年10月)絶好調の「フライフィッシングでバス釣り」で、積極的に使用しているフライがこのフックに巻いたものです。

このフックのサイズは#14番しかありませんが、チビバスから上の写真のような中型バスまで、全て同じ「F2000#14番」のフックとフロロカーボン1号のハリスで釣っています。もちろんバーブは削って使っております。

どのようなフライパターンなのかは、まだ試行錯誤状態で形ができあがっておりません。毎回違ったパターンをタイイングして現場に向かっていますが、どれも私のバス釣りには調子良いです。いつもキールタイプにタイイングしております。

上の画像は、このフックにキールタイプに巻いた「エルクヘア・カディス」です。

近いうちに無くなるフックにタイイングしていても仕方無いですね。フライショップのネット販売で買い占めるにしても、すでに生産終了してから時間が経っていますので、集められる数などたかが知れております。すでに、バリバスフックの買い置きは皆さんはじめられていますので…。

バリバスF-2000の代替品を考えないといけません。

今後の事を建設的に考えると、「F2000」の代替として一番近いのが上の『TMC226BL』ですね。

フライフィッシングをされている方にはお馴染みの定番フック「TMC206BL」の強化版が「TMC226BL」です。これから試してみたいと思っております。

下のフックも以前より使っております。

『オーナー:A-32 キツネスペシャル #8』

ウィードの上を滑らせるように釣る時は、キール(裏返し)で巻きますのから、この形状が一番使いやすいですが、フッキングはイマイチな気がします。

フライは消耗品です。フックの供給が絶たれた時点で、そのパターンは終了です。

これからもフライ用品は減っていく一方でしょうから、フライマン達には頭の痛い問題です。

フライタイイング 初話へ戻ります。

フライタイイング 第11話へ戻ります。

フライタイイング 第13話へ続きます。

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