フライタイイング 第11話 オイカワ用ミッジピューパ② タイイング編

こんにちは。

2021年11月25日(木)

前回の続きになります。

フライタイイング 第10話 オイカワ用ミッジピューパ① マテリアル編

オイカワ用ミッジピューパのタイイング編

タイイング自体はそれほど難しくはありませんが、特徴的なのは一般的なタイイング方法とは違い、

「ヘッド部を先に作ってからボディを作ります」

通常のタイイングはパターンこそ違えども、後ろから前に向かって巻き進めるのですが、このタイイングは先にヘッド部から巻きます。

ヘッド部から先に巻き始める理由は特にありませんが、何度もこのパターンを巻いているうちに、自然とこの方法が自分にとって「一番楽で速く巻ける」手順となりました。

ですから巻きにくいと感じましたら、通常のようにボディから先に巻いても構いませんね。

① フックのセット。

バーブ(カエシ)付きのフックを使用する場合は、ここでバーブレスにします。今回のフックは最初からバーブレスです。

② ヘッド&ソラックス部の下巻き。

アイの後ろから、フックシャンク(軸)の1/3くらいまでを『 veevus G.S.P  黒 』で下巻きします。

PE系スレッドは滑りやすいので、一旦ハーフヒッチでスレッドを結び余分をカット。

③ ピーコックハールの取り付け。

下巻きした部分の上に、「ピーコックハール」を1本乗せてスレッドで固定します。

スレッドをアイの後ろ側まで巻き進めます。

④ ヘッド&ソラックスの製作。

取り付けた「ピーコックハール」をアイの後ろまで巻き進めます。

スレッドで固定して余分をカット。

次の工程に入る前に、ぶら下がったボビンホルダーを勢いよく回転させ、スレッドに「撚り」を入れておく事をオススメします。撚りを入れたほうが、スレッドが細く強くなります。

スレッドを一定の間隔を空けながら、「ピーコックハール」の上に重ね巻きしながら、シャンクの約半分の位置まで後退します。

この重ね巻きが「ヘッド&ソラックスの補強」となります。この補強の工程を行う為に、極細でも強力なスレッドが必要なのです。

通常のスレッドですと、「ピーコックハール」の上にスレッドを巻くと潰れてしまいますし、強度も足りないので補強として弱いのです。

ウィップフィニッシャーを使いスレッドを結びカット。

よく切れるシザーズ(ハサミ)を使い、テンションを掛けてカットしないと、上の画像のように、繊維が切れ残り毛羽立ちます。

ここまでで、ヘッド部のタイイングが完成します。

⑤ ボディの製作。

先に巻いた「ピーコックハール」のすぐ後ろに、ボディとなる『 veevus 16/0 赤 』を取り付け余分をカット。

シャンクの最後部までスレッドを巻き付けます。

後ろからヘッド部の前まで巻き戻ります。スレッドを往復させてボディを好みのテーパーに整形します。

ウィップフィニッシャーでスレッドを結びカット。

⑥ ボディのコーティング。

「速乾UVレンジ」を爪楊枝でボディに薄く塗り付け、UVライトを照射しコーティングします。

この工程は「UVレンジ」ではなく、通常の「ヘッドセメント」「瞬間接着材」でも可能ですが、「UVレジン」のコーティングが一番「透明感」が出る気がします。

コーティングが乾いたら完成。

丈夫で良く釣れて量産OK。

シンプルなパターンですので、慣れればとても短時間でタイイングできます。

ヘッド部の「ピーコックハール」や、ボディの「スレッド」のカラーを変えて、多くのバリエーションを用意しておくといいでしょうね。

フライタイイング 初話へ戻ります。

フライタイイング 第10話へ戻ります。

フライタイイング 第12話へ続きます。

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