フライタイイング 第1話 国産最高級タイイングバイス孝

こんにちは。

2020/06/23(火)

先日のブログの中で、思いがけずタイイングバイスの事を、かなりのボリュームで書いてしまいました。

失くしたフライロッドとウェットでのオイカワ釣り

前回のブログから、タイイングバイスに関する部分だけを、新設したこちらのブロブに移しました。

タイイングバイスについての個人的意見

下の動画は、フライフィッシングでオイカワを釣ってみえる方のものです。

オイカワを釣るのに、ダブルハンドでキャスティングしたり、フローターに乗ったり、タイイングにもこだわりがうかがえ、凄く楽しそうですね。

動画の中でオイカワ用のフライを巻いていますが、タイイングに使用しているバイスは、”C&F製CFT-9000「リファレンス」ペデスタルフライタイイングバイス”でした。

タイイングバイスだけを見ても、オイカワ相手にかなり本気なのが分かります(汗)

このバイスのまるで”精密機器”といったたたずまいは、手術に使う医療器具のようです。

フライショップで実物を何度も見たことがありますが、釣道具らしからぬの”物凄いオーラ”を放っています(ちょっと恐いくらいです…)。

フックをつかむジョーの先端が細く、ジョーの周辺もかなりコンパクトな造りになっていて、ミッジ(極小毛鉤)などをタイイングする際に、手指がジョーに接触しにくいように設計されていますね。

以前、訪れたフライショップで「小さなフライを巻くのなら、このバイスが最高です」と、店長さんから言われた事があります。

その店長さん自身が、ご自分のプライベートのタイイングでC&Fバイスを使用しているとの事です。

タイイングツールでは定評のあるC&F製の国産バイスですから、”日本の渓流のマッチザハッチのフライをタイイングするのにはベストな選択”なのだろうなぁ…と、私は長年思っていました。

ですので、”ストリーマー(小魚毛鉤・ミノーフライ)”や、”ブラックバス用のバスバグ”などの大きなフライを巻くのには、C&Fバイスは向いていない気がしていました。

しかし、海外ではこのC&Fバイスをストリーマーなどをタイイングするのに、メインのバイスにしているフライタイヤ-も存在しているようです。

上のタイイング動画では、かなり大きなフックに多量のボリュームのマテリアルを取り付け、ストリーマーを巻いています。

C&Fの細身のジョーは華奢なイメージを想像しますが、大きなフックもガッチリ保持できています。この辺りは名機”レンゼッティ”と同じですね。

レンゼッティ PR2000カムバイス ペデスタル

動画では、UVレジンを多用するストリーマーパターンに、バイスのロータリー機能がかなり重宝しているのが分かります。

このC&F製タイイングバイスも、かなりいいお値段なのですが、タイイングバイスに関しては他のメーカーのフラッグシップモデルも高額なので、国産のタイイングバイスの購入を検討してみえる方は、選択候補に加えても良いでしょうね。

同じく、国内メーカーの高級タイイングバイスでは、C&Fバイスよりも一般ユーザーが多い気がする”TMCバイスⅡ”なのですが…。

ティムコ(TIEMCO) TMC バイスII |アウトドア用品・釣り具通販はナチュラム

関節が多くどんな向きにも対応可能で可動部は全てベアリング使用という贅沢な造り。有名なフライマンの方々がたくさん愛用しているという事実からも、性能は折り紙付きなのは承知しているのですが…。

TMCバイスII/オプション3

…いかんせん…。

昭和40年代男の自分にはTMCバイスⅡの外観は、どうしても”TVアニメの変形ロボ”を想像してしまいます…。

70年代ロボットアニメ4作品が制作会社の垣根を越えて集結!コラボ ...

TMCバイスⅡの外観は、私的には酷いです…(個人的主観です)。幼児のオモチャ箱から出てきたようです。

このバイスを見ると、私の頭の中では必ずと言っていいくらいに、これらの曲が条件反射的に流れます。

もぅ…フライタイイングどころの気分では無いんです…(泣)

子供の頃に物凄く好きだった 「リアルロボットアニメの頂点」(私はラブストーリーだと思いますが…?)と評価される伝説の作品 ”装甲騎兵ボトムズ” が無性に観たくなり、DVDをレンタルしにTSUTAYAに駆け出したくなります(汗)

(テレビ放映とは別に、劇場版とかサイドストーリーとかスピンオフ作品とか…たくさん在るので、レンタルしだすと大変なのです…)

”ボトムズ”の方向に話題を向けると、タイイングバイスの話に戻って来れないので切り上げます。

さて、”ガンダム系”のロボットアニメが好きな方達は、逆にTMCバイスⅡのデザインは好ましいのかもしれませんが…(私ガンダムまったく分かりません)。

ユニコーンやG-3ガンダムといった「一番くじ」限定ガンプラのサンプル ...

私がタイイングバイスの外観に求める姿しては、TMCバイスⅡはとにかくハズレ過ぎなのです。

まぁ、ロボットアニメは抜きにしても、せっかく高性能なバイスなのですが、ブルーの玩具っぽい外観で敬遠される方が、結構多いのではないでしょうか?

カタログなどで、TMCバイスⅡのみを単品で見ていると感じませんが、タイイングバイスを数多く在庫しているフライショップなどで、他のバイス達と見比べてしまうと…とても残念な外観です。

(安価な販売価格ならこの外観でも構わないのですが、税込み約¥60000-となると、いくら性能が高くても購入するにはかなりの決断が必要ですよね?)

これとは反対に、フライショップでTMCバイスⅡに触れ、一目惚れして購入した方もいます。

買ってしまった。_d0079570_2223712.jpg

https://adams.exblog.jp/3481866/

「なんだこれは?!!!グニャグニャ動きます。。そうなんです!自分の好みのどんな角度にも調節できます。これは、スゴイ!!先程の2つのバイスと並べも、存在感が違います。」

との事です。実物を触ってみて機能性に惚れたようです。決して外観だけで選択したのでは無いようです。

それにしても…。カラー:赤のTMCバイスⅡも、かなりカッコ悪いです…(個人的主観です)(泣)

しかぁーっしっっっ!!

カラーが”ブラックのバージョン”はスタンダードの青と比べると、かなりカッコいいです。

同じ製品なのに、まるで別物のような化けようです。

657764 [TMCバイス II ブラック]

このカラーは「タイイング時に光の反射を抑えて目にやさしい」というのが、メーカーの開発意図とされておりますが、実際のところは「このカラーの方がカッコいいから…」というのが本当の理由ではないでしょか?

撮影機材|Firefly Creation Shanghai

ダイヤルや支柱までオールブラックで統一されており、さしずめ”プロの撮影機材”といった玄人好みの雰囲気に仕上がっています。

もちろん、外観などは個人の好みですから、カラーなど関係無くこのバイスが「カッコいいっ!」と感じる方も大勢いるでしょう。

それに、ロッドやリールなどのフライアイテムと違い、タイイング道具などは釣りの現場に持ち込む物ではなく、あくまでも個人宅で基本的に独りで使うものなので、外観などの見栄えはさほど気にする必要は無いです。

ですが…(買いもしないでケチばかり付けてスイマセン TMCさん)。

TMCバイスⅡは、ロータリーバイスなのにジョーを回転させるハンドル(ノブ・ツマミ)が付いていません…なんで付いて無いの?(泣)。

これは、ジョーを回転させて、フックシャンクにダビングやハックルを行う”ロータリーハックリング”というタイイングテクニックを使う人には大変不便です。

ロータリーハンドルとツマミが無くて最も困るのは、フライをUVレジンでコーティングする場合に、均等に液体を浸透させたり紫外線を浴びせる為に、クルクルと連続的にフライを回転せたい時でしょうね。

ロータリー機能を極限まで特化させたタイイングバイスも存在しますが…。

SpeedVise

Norvise

普段、ここまでの回転性能が必要なフライを大量に巻く方は、かなり少数でしょうから、せめてロータリーバイスには”ハンドルとツマミ”だけはチャント装着されていて欲しいです。

TMCバイスに関しては、前モデルにもロータリーハンドル(とツマミ)は付いていませんでした。

Key Taccata’s FF Tackle Den

遂にVICE を交代 # 結構長かった… : Key Taccata's FF Tackle Den

上の画像が掲載されているブログ記事では、TMCバイスの前後モデルを詳しく比較されており、たいへん貴重な記録だと思います。

ハンドルは一貫したデザインのようですので、タイイング時にフックを回転させる作業の概念が、TMC開発陣には無いようです。

やはり、この部分でこのTMCバイスⅡを選択から外した方もいるようです。

https://ocmagic2.naturum.ne.jp/e899071.html

「TMCバイスⅡを選ばなかった理由(品物が悪いと言うことではなく用途があわない)
1.可動部が多いのだが、何度も可動するとギアが抜けたように緩くなる。
2.ロータリーを回すためのハンドルがない。
3.ボビンハンガーない。(オプションでもない)
でもねTMCバイスⅡブラック超格好良い。レンゼッテイ買った後にでも買いたい」

やはり、皆さん思うことは似ていますね。”ロータリーを回すためにハンドルがない”と、”ブラック超格好良い”は私と同じ意見です。

ちなみに、C&F製のバイスにも、ブラックカラーは存在します。

先に紹介した海外のフライマンの方が、動画の中で使用しているバイスが、このブラックバージョンのC&F製タイイングバイスですね。

ダイヤルのカラーがスタンダードと同じシルバーなのは?ですが、好みとして個人で交換したのかもしれないですね。

私的には、C&Fバイスはスタンダードのカラーの方がまとまっていると感じます。

そして、TMCバイスⅡの台座に設けられた”フックをキープする白いマグネットベース”ですが…。これはダストボックス(ゴミ箱)を置いてしまうと使えません…(汗)

これも前モデルにも装着されていましたので、台座ベースにゴミ箱を置くという使い方も、TMC開発陣の概念には無いようです。

過去には、「フックのサイズが大きくなるにつれ、シッカリつかめない…」という声がネットに上がっていましたが、現在は改善されたのかそのような声は無くなりました。

外観だけで判断すると、TMCバイスⅡの太いジョーの方がタフに見えるのですが、実際にはC&Fバイスの華奢に見えるジョー方が強いのでしょうか?

私はどちらも所有していないし、製品個々の個体差もありますから、優劣を付ける事はできませんが、以上の理由より、TMCばとC&Fのどちらかのバイスを選べと言われれば、私は迷うこと無くC&Fの方を選択します。

「…なぜにこんなにまでTMCバイスⅡを責めたてるのか?」

と、思われる方がいるでしょうが、実は私”TMCのソリッドドバイス”を所有しています。

後述する、調子を崩した”ダイナキング・バラクーダバイス”の代打として使用していましたが、やはり水平ロータリー機構が実装されたバイスへ更新したくて、同じメーカーであるTMCバイⅡの購入を永らく検討していました。

一時は本気で購入しようと思いましたが、私にとっては残念な事柄が多く断念しました。

3Dヘッドがもたらすジョーの多角的なポジション機能を最重視される方には、他に代えがたいバイスですね。

余計なお世話ですが、TMCバイスⅡの購入を検討されている方。カラーは断然ブラックがオススメです(笑)

フライタイイング 2話へ続きます。

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