こんにちは。
2021年11月25日(木)
前回の続きになります。
オイカワ用ミッジピューパのタイイング編
タイイング自体はそれほど難しくはありませんが、特徴的なのは一般的なタイイング方法とは違い、
「ヘッド部を先に作ってからボディを作ります」
通常のタイイングはパターンこそ違えども、後ろから前に向かって巻き進めるのですが、このタイイングは先にヘッド部から巻きます。
ヘッド部から先に巻き始める理由は特にありませんが、何度もこのパターンを巻いているうちに、自然とこの方法が自分にとって「一番楽で速く巻ける」手順となりました。
ですから巻きにくいと感じましたら、通常のようにボディから先に巻いても構いませんね。
① フックのセット。
バーブ(カエシ)付きのフックを使用する場合は、ここでバーブレスにします。今回のフックは最初からバーブレスです。
② ヘッド&ソラックス部の下巻き。
アイの後ろから、フックシャンク(軸)の1/3くらいまでを『 veevus G.S.P 黒 』で下巻きします。
PE系スレッドは滑りやすいので、一旦ハーフヒッチでスレッドを結び余分をカット。
③ ピーコックハールの取り付け。
下巻きした部分の上に、「ピーコックハール」を1本乗せてスレッドで固定します。
スレッドをアイの後ろ側まで巻き進めます。
④ ヘッド&ソラックスの製作。
取り付けた「ピーコックハール」をアイの後ろまで巻き進めます。
スレッドで固定して余分をカット。
次の工程に入る前に、ぶら下がったボビンホルダーを勢いよく回転させ、スレッドに「撚り」を入れておく事をオススメします。撚りを入れたほうが、スレッドが細く強くなります。
スレッドを一定の間隔を空けながら、「ピーコックハール」の上に重ね巻きしながら、シャンクの約半分の位置まで後退します。
この重ね巻きが「ヘッド&ソラックスの補強」となります。この補強の工程を行う為に、極細でも強力なスレッドが必要なのです。
通常のスレッドですと、「ピーコックハール」の上にスレッドを巻くと潰れてしまいますし、強度も足りないので補強として弱いのです。
ウィップフィニッシャーを使いスレッドを結びカット。
よく切れるシザーズ(ハサミ)を使い、テンションを掛けてカットしないと、上の画像のように、繊維が切れ残り毛羽立ちます。
ここまでで、ヘッド部のタイイングが完成します。
⑤ ボディの製作。
先に巻いた「ピーコックハール」のすぐ後ろに、ボディとなる『 veevus 16/0 赤 』を取り付け余分をカット。
シャンクの最後部までスレッドを巻き付けます。
後ろからヘッド部の前まで巻き戻ります。スレッドを往復させてボディを好みのテーパーに整形します。
ウィップフィニッシャーでスレッドを結びカット。
⑥ ボディのコーティング。
「速乾UVレンジ」を爪楊枝でボディに薄く塗り付け、UVライトを照射しコーティングします。
この工程は「UVレンジ」ではなく、通常の「ヘッドセメント」や「瞬間接着材」でも可能ですが、「UVレジン」のコーティングが一番「透明感」が出る気がします。
コーティングが乾いたら完成。
丈夫で良く釣れて量産OK。
シンプルなパターンですので、慣れればとても短時間でタイイングできます。
ヘッド部の「ピーコックハール」や、ボディの「スレッド」のカラーを変えて、多くのバリエーションを用意しておくといいでしょうね。