こんにちは。
2018.10.21(日)
前回の、”フライフィッシングをはじめてみませんかぁ~♪ 2話”の記事から1ヶ月以上経ちますが、この連載記事にふさわしい釣りを体験しましたので、3話を書きたいと思います。
フライ・フィッシングをすでに行っている方は、読んでもつまらないかもしれませんが、”やってみたいなぁ…”、”ちょっと興味があるんだけど…”、と思っている方には、”背中を押す”、内容となっていますよっ♪(笑)
本日は久しぶりに、”三重県鈴鹿市TUG池”に、行ってきました。
この池を訪れたのはブログ記事、”即興 釣り教室”のとき以来ですので、2ヶ月半以上前です。
今年の夏の異常な猛暑のせいで、誰もいない池で一人釣りをしたのを思い出しました。
午前中に家を出て、1時間半弱車を走らせてやってきたのですが…。
また…ほとんど釣りをしてる人がいない…(泣)
天気が良い秋の日曜日。
風もなく絶好の釣り日和なのに、釣り場に釣り人が居ないということは…(汗)
「まさかっ! 魚がいないのではぁっ!」
車を出て真っ先に偏光グラスを掛けて水面をのぞきこむと、
小型のブラックバス達の群れが、アチコチを泳いでいます。
とりあえず、一安心!!
肝心の魚がいないのなら、何もできないまま帰るしかありませんからね。
早速、釣り開始。
最近は、フライタックルでの釣りが多かったのですが、今回はルアータックルを使った、 ”オモリウキ”での釣りからはじめました。
小型がたくさん群れている割には、今ひとつ喰いがよくありません。
普段から他の釣り人に釣られているのでしょうか?
それならもっと、
「他にも釣り人がいてもいいのになぁ?」
などと思いながら、数匹のバスをオモリウキで釣りました。
バスは釣り上げてみたものの、何か…物足りないものを感じます。
魚の反応を観察してしていると、フライを追いかけて来て前方に周りこみ、頭から喰い付きそうになっているのに…寸前で喰わないでやめる…、ということを繰り返しているようです。
今、自分がやってる事は少し何かが違う…何かが少しだけ合っていないだけなのでは…。
一度このような考えが頭をよぎれは、このまま同じ釣り方を続けるけにはいきません。
フライ・フィッシングに切り替えてトップで爆釣!
オモリウキで投げていたフライに、魚の喰い気が全く無いわけでないように思えたので釣り方を、”フライ・フィッシング”に切り替えて釣ってみる事にしました。
フライロッドに持ち替えての1投目。フライが水面に着水した瞬間、
「パシャッ!」
ひったくるように、水面に飛び出した小バスのバイトがありました。
予期せねフライ1投目からのバイト、それも着水した瞬間だったので、アワセが入れられず何もできないままバレました。
「あぁっ…しまったぁ! 油断したなぁっ…」
と後悔しながら、何気なく(ほとんど無意識に)フライラインを手繰ってリトリーブを開始した瞬間っ!、
「クククゥッ!」
と、すぐさまロッドを持つ手にバイトの感覚があり、水面を斜めにフライラインがカーブして走って行きます!
手でアタリを感じましたので、まるでスイッチが入ったように反射的に腕が動きました。
「ヒュッッッ!」
今度はすぐにロッドを立て、フライラインを空中に跳ね上げてアワセを入れることができたので、フッキングが決まり、魚が掛かった確実な手応えがあります。
小さいなサイズながら、わずか一投目からワンキャスト・ツーバイトでバスが釣れてしまいました!
余談ですが、写真に写っていいる青いフライロッドは#1番。フライタックルの中での超ライトタックルです(数字が大きくなるほどヘビーになります。通常は#5番前後が一番使い勝手が良いと言われています)。
かなり昔にオイカワ釣り用に購入した、”ケンキューブのLS#1”というロッドです。
よく、ネット情報などで、ブラックバスをフライで釣るには、”#7番前後のフライタックルが必要”、などとありますが、あくまでもそれはランカーサイズを狙う時の話です。
この池のような、連日ルアーマンに攻められているようなフィールドは、小さな毛鉤で小型のバスの数釣りしたほうがオモシロイのです。
フライ・フィッシングに切り替えて、結果的に大正解!!
この高活性&高反応な場面に遭遇したフライフィッシャーが、必ず次にすることと言えば、古今東西未来永劫決まっています。
そうっ!
「ドライフライを使ってトップウォーター(水面)で釣る!」
これしかありませんっ!!
ルアー・フィッシングでもトップウォータの釣りは誰もが大好きだと思いますが、いつでもどこで釣れるわけではありません。
どちらかと言えば、数少ない限られた状況でのみ通用する釣り方なので、”トップでは釣ったことがない…”、といったルアーマンもたくさんいます。
ですが、フライ・フィッシングでは、”トップ(フライではドライと言います)での釣りが一般的”なのです。
沈める釣り方もありますが、ドライで釣ったことがないフライフィッシャーは、まずいないでしょう。
ドライフライと言えば、もちろんこれですよっ、”フォームカディス”。
ドライフライ(水面に浮く毛鉤)の大定番、”エルクヘアーカディス”に、浮力材としてのフォーム材を付けただけのシンプルなフライですが、私的にはオモリウキで一番使って欲しいのがこれです。
フックはフライ用ではなく、ルアーのフロートリグ仕様・アジ・メバルワーム用フックを使っています。
軽いので浮きやすく、アイ(糸を結ぶ穴)も大きいので、浮力材のフォームがあっても糸が結びやすいのです。
フォームカディスに付け替えて、トップウォーターでの小バス釣りスタート!
フライが着水したと同時に喰ってきました。いわゆる、”落ちパク”というやつですね(笑)
ギルも出ました。#12番の”フォームカディス”が、飲み込まれちゃっています(笑)
ギルの小さな口で飲み込まれると、ハリを外すのが大変です(泣)
飲み込まれたハリを外すのには、余分な時間とエネルギーを消耗しますので、結果的にキャッチできる魚の数が上がりません。
今は、着水した瞬間&その直後か、1・2発目のアクションの後に、バスとギルが次から次へとフライにアタックしてるのですから、釣ったら即リリースして、次のキャストに移り、ドンドン釣らないといけない時なのです。
ブルーギルは、フライに後ろから近づき、
「チュポッ!」
と、バキューム音を立てて吸い込みます。
バイトの瞬間に瞬速でアワセると、飲み込まれずに済みます。
早すぎてハリが掛からない事も多いですが、高活性ならすぐに次を釣ればいいのですから、ギル釣りで数を上げたい人はアワセのスピードを磨いて下さい。
たま~に、”ギルなんて小魚、釣ってもオモシロクないっ…”と言う人がいますが、ギルを一日掛けて数匹程度釣ったところで、チビっ子だって満足なんてできないです。
そんなの当たり前です。釣り方の発想が全然足りてないです。
ゲームとして釣りをするなら、もっと遊び方を考えないと、釣りでの楽しさなんていつまでたっても味わえ無いです。
ブルーギルは、半日で100匹以上は釣って欲しいですね。
それには手返しのスピードなど相応のスキルが必要ですし、タックルなどもそれなりに研究しないといけません。
私は過去には、フックの先を折って研ぎ直した超短い針先の、”自作早掛けフック”を作り、それにタイイングしてギルの超数釣りフライを製作していました。
リリースのスピードを高めて数を上げるためです。
バスのバイトは大きな口を開け、横から覆いかぶさるようにフライに襲いかかって来ます。
バスのバイトの方が、派手なので釣っててオモシロイです(笑)
あまりにも釣れますので、写真を撮るのは途中からやめましたが、ギル・バスあわせて、30~40匹は釣ったと思います。
魚の種類やサイズなんて全く関係ありません。
着水したフライを魚が捕食した瞬間を目視できる視覚的興奮!
それをアワセて魚の口にフックを突き刺す暴力的快感!!
フッキングに成功した瞬間にロッドやライン伝わる魚が暴れる生命感!!!
逃走する魚をラインを手探り引き寄せる狩猟的高揚感!!!!
もぅ、楽しくって楽しくってしょうがないですっ!
こんなに、このままいつまでもずーっと続いて欲しいと思える楽しく興奮する時間って、他に何かあるでしょうかっ?
残念ながら私には、これ以上興奮するものはなかなか思いあたりませんね。
こんなオモシロイ釣り! この広い池で私一人だけがやってるなんて…ホントにもったいないですね(笑)
どこの地域にもある釣具量販店でも、フライタックルのセットは扱っています。
ですが、敷居が高い渓流魚の釣りや、入場料のかかるニジマス管理釣場の釣りしか紹介されていない事が多く、非常に残念ですね。
フライ・フィッシングの手返しの良さが生きるシチュエーション!
フライ・フィッシングのキャスティングは、”何度もロッドを空中で振り回さないとキャストできない手返しの悪い釣り”と、一般的には思われています。
ロングキャストを行う時は、たしかにそうやってある程度(距離により10m以上)のラインをロッドを振って出さないといけないのですが、10m以内のレンジに繰り返し打ち返すならば、実はルアータックルよりも手返しは良いのです!
リールでの投げ竿を使ったどの釣りでも、再キャストを行うには、たとえ4・5mの距離でも一旦リールを巻いて、竿先までリグを回収しなくてはいけません。
ですが、フライフィッシングやテンカラ釣りのような毛鉤釣りは、ラインの重さでキャスティングしているので、ラインを回収してしまうとキャスティングができません。
言い換えれば、ラインを回収しなくても再キャストができるのです。
今回の釣りのように、水面に落下した毛鉤に魚が高反応しているのですから、魚のバイトを引き出すためには、水面に毛鉤を何度も投入しなくてはいけません。
ルアータックルで再キャストするには、手元までリールでリグを回収する必要があり、その手間と時間を省略することはできません。
ですが、フライタックルでは着水後に反応が無いなら、そのままそこから再キャストが可能なのです。キャスティングをいうよりも、”打ち返し”ですかね。
この打ち返しを、”ピックアップ・レイダウン”と言い、フライ・フィッシングでは普通に行われている基本の動作なのです。
短距離においてピンスポットへのキャスティングを繰り返すには、ルアー・フィッシングで言われる、”マシンガンキャスト”よりも、フライ・フィッシングの、”ピックアップ・レイダウン”のほうが、何倍も手返しが良く楽なのです。
また、タックルの番手にもよりますが(今回私は#2番ライン使用)、水面へのインパクトもルアータックルに比べると低いので、魚がスレるのも遅いというメリットもありますね。
今回の釣りの考察
しかし、この晴天と真っ昼間の時間帯(15時前)に、いくら小バスとは言え、トップにガンガン出て来るっていうのは、一体ナゼなのかは私には分かりません。
ルアータックルを使ったオモリウキでの釣りが、あまり芳しくなかったのに対して、フライ・フィッシングに切り替えた後の爆釣っぶりの理由を自分なりに考察してみますと…。
オモリウキを使ったルアータックルでのリグは、着水からリトリーブまで一貫して、オモリウキが水を掻き分けたことから発生する、”波動”の存在があります。
いわゆる、”引き波”ですね。
毛鉤や極小ワームなど、魚に喰わせるモノよりも、オモリウキの出す波動の方が大きいのです。
その波動が、良い方向に働いて魚を寄せる効果があるのも事実です。
オモリウキの波動で魚が水面に浮かんで来て、後ろの毛鉤を見つけて喰うパターンです。
ですが、反対に波動自体を魚が恐れ、喰いが悪くなる事も当然あるでしょう。
このことは、以前のブログ記事、”ルアータックルでのオイカワ釣り! 2話”でも書きました。
今回は、オモリウキの出す波動が悪い方向に働いた事例だと思います。
”オモリウキ”というフロートを、自分で作って売っている身としては、そのメリットとデメリットも、今後もキチンと書かなくていけないと思いますね。
今回は、ほとんど同じものを、ルアータックルとフライタックルで投げ比べた結果として、貴重なデータになりました。今後の釣りの参考にしたいですね。
フライフィッシングをはじめてみませんか~♪ 2話へ続きます。