こんにちは。
2020.04.09(木)
セイゴのフライフィッシング タックル(2)
前回のブログ記事で、私が海でセイゴを釣っている時のフライタックルについて、簡単ですが少し書かせてもらいました。
セイゴのフライフィッシング タックル
今回はラインシステムについて、もぅ少し具体的に書いて見ようと思います。
フライフィッシング・ラインシステムの一般論
フライフィッシングのメジャーフィールドである渓流での釣りでは、リーダー・ティペット(ハリス)をかなり長くする、”ロングティペッ・リーダー”が主流なのですが…。
一般的に言えば、魚を釣る事に関しては リーダー・ティペットは長ければ長いほど魚のバイト(毛鉤への喰いつき)は良いのでしょうが、キャスティングでのトラブルは増えます。
その逆に、リーダー・ティペットは短ければ短いほど、キャスティングは楽になりライントラブルは少なくなりますが、魚に警戒されやすくなります。
その辺りのバランスを取る為、ラインシステムはフライフィッシングを行うフライマンが、それぞれ自分に合ったラインシステムを構築する必要があると思います。
通常は海のフライフィッシングでも、”テーパーリーダー9~12フィートにティペットを1m前後はプラスする”のが標準(?)のようですが…。
リーダー・ティペットの全長は短めに
私がいつもフライフィッシングを行う時は、リーダー・ティペットを合わせた全長が、フライロッドの長さ(9フィート前後)を大きく超える事はありません。
そして…フライフィッシングの専門用品である、市販の”テーパーリーダー”を使うことも極端に少ないです(後述しますが¥高いですから)。
これは、比較的に近距離での”サイトフィッシング”で釣っている事が多いからでもあります。
一番簡単なティペット直結システム
フライフィッシングの知識が無い方でも、一番簡単はラインシステムは、フライラインに直接ティペット(ハリス)を結んでしまう事なのは、誰もが普通に考えるでしょう。
さすがに あの小さな毛鉤を、太いフライラインに結べるとは誰も思いませんからね(笑)
このシステムは、フライのスムーズなターンを行うための”テーパーリーダー”を付けませんから、キャスティングで大事な”ターンオーバー”の事は考えていません。
あくまでも、”超簡易的なラインシステム”なので、手間を極力かけずにフライフィッシングをしたい時のものです。
リーダーという、本来必要なアイテムが1つがありませんので、ライントラブルが一番少ないので、”フライフィッシング夜釣り初心者”は、このシステムからはじめても良いかもしれません。
乱暴に言ってしまえば、日本古来の”テンカラ釣り”は このラインシステムです。
https://flyfisher.tsuribito.co.jp/partners/one_pattern
「リーダー直結」または「コントロールリーダー」というラインシステム。
下の図は、私がフライフィッシングを行う時の主なラインシステムです。
ブルーギルを釣る時には、一番上の”ティペット直結システム”です。特にターンオーバーを意識せず釣れますから、一番簡単なラインシステムですね。
図の二番目の”テーパーリーダー直結システム”は、テーパーリーダーに付けた極小スナップに、大きめのフライを付け”雷魚や鯉”などを狙い、小さい魚を釣る時には先端のスナップに細いハリスと小さな毛鉤を結んで”小バスやギル オイカワ”釣りに切り替えたりする時のラインシステムです。
1つのフライタックルで多種の魚を釣るなら、このシステムがオールマイティーと考えています。
…と言うか、特に釣る魚を決めずに釣り場に向かう春から秋は、基本このシステムのまましてる事が多いです。
海のラインシステムはコントロールリーダーシステム
そして、現在セイゴ釣りで最も多用しているのが、一番下の図の”コントロールリーダーシステム”です。
”コントロールリーダー”という言い方は、私が勝手に呼んでいるだけで 一般的なフライフィッシングでは、他の違う物や事を指しているかもしれません。
ですが、他に適切な表現が見当たらないので、取り敢えず”コントロールリーダー”とこの場は呼びます。
フライラインの先端に、さらに細いフライライン(シューティングのランニングライン等)を付け、ターンオーバーをスムーズにしているだけです(笑)
実際にコントロールリーダーに使っているラインは、古くなって捨てるような”WF#1番などの超ライトラインのランニング部分”を廃物利用しています。
長さ的には 1.2~1.8mくらいですので わざわざ新しく購入しなくても、ライトなフライラインのWFタイプをお持ちの方はそのオシリの部分(バッキングラインと結ぶ所から)をカットするか、シューティングヘッドのシステムがある方は、ランニングラインをカットして利用すれば良いと思います。
コントロールリーダーとして、新しく購入するというのなら、
ケンキューブ NEW EX フローティング45m(20LB)
などでしょうね。極力細いラインを探したほうがいいと思います。
トップウォーター&サーフェイスの釣りならハリスはナイロン製
ちなみに、リーダー&ティペット(ハリス)は、すべて”ナイロン製”です。
セイゴ釣りは、トップウォーター(水面)及び サーフェス(水面直下)の釣りですので、主流のフロロカーボン製の比重が高いラインよりも、オーソドックスなナイロン製が良いですね。
ですが…ナイロン製のハリスも、店頭に置いていない釣具店も今は多いです。今のハリスの主流はフロロカーボン製ですからね…。
そんな中、今春 サンラインさんから新しいナイロンハリスが登場しましした。
この新作ナイロンハリス、私はまだ見たことも使ったこともありませんが、0.8号(フライのティペットなら5Xサイズ)からラインナップされていますので、セイゴ釣りにちょうど良いですね。
フライのフィッシングでメバルを狙うとなると、0.8号だとチョットだけ太いかもしれません。個人的には、0.6号を追加で出して欲しいですね。
フライのラインシステムを楽にする小物アイテム。
図の中に出てくる、”ラインコネクター” ”極小丸カン” ”極小スナップ” 等は、フライフィッシングでは一般的には”邪道”と思われる方も多少いるかもしれません。
まぁ…、世間一般のフライマンからしたら”美意識のかけらもない”邪道な行為かもしれませんが、ラインを直接結んだりすると交換のたびに短くなってしまいますからね。
私自身は使用したことはありませんが、下記のような製品も発売されております。
私はフライフィッシングをするくせに、フライ専門店よりも その他の釣り(ヘラとかチヌ)の用品コーナーを物色することの方が多いです。
この”マイクロリング極小”は、おそらく現在市販されている釣り用の丸カンの中では、世界最小だと思われます。私もぜひ近いうちに使ってみたいです。
興味ある方はこのようなアイテムを、フライフィッシングのラインシステムに取り入れてみるとオモシロイと思います。
(匠スナップ#0000番 及び アジスナップSSS 及び ワカサギクリップ/マイクロリング極小は、名古屋市内では、フィッシング遊 中村黄金店 で販売中。 2022.04.09 現在)
フライフィッシングの独特アイテム「テーパーリーダー」について…
”テーパーリーダー直結システム”で釣りを行うときは、フライ交換のたびに短くなったリーダーは、同時にドンドン太くなっていきますので、極小スナップは必須のアイテムとなります(私には)。
テーパーリーダーは、あんなに短いナイロン糸(フロロやPE製もあり)なのに¥高額ですから、私はテーパリーダーを使う時は必ずと言っていい程、丸カンやスナップを使っております(笑)
いつか、テーパーリーダーが価格破壊して、¥100(本体価格)以下になってくれれば、普通に消耗品として使用したいです。
ちなみに、テーパーリーダーには”ポリリーダー”という商品も存在します。
長さやシンクレート(比重)がかなりの種類存在しますので、フライラインとの組み合わせで多彩な釣りを組み立てる事ができます。
キャスティングで絡みにくいので、特に視界の利かない夜のフライフィッシングでは重宝し、以前はよく使っていました。
値段は高いのですが、通常のテーパーリーダーよりも耐久性が高いので、結局は同じくらいの出費ですかね。出費が同じくらいなら交換の手間が少ない分、こちらの方が好みでしたね。
昔はどこの釣具店のフライコーナーでも、たくさんの種類を必ず見かけましたが、最近はフライフィッシングショップでも店頭ではあまり見かけません(私が行く店だけかも?)。
フライのラインシステム参考動画
フライフィッシングでブラックバスを釣っている”車田フィッシング”さんが、フライラインシステムについての動画をユーチューブに上げています。
やはり、動画は分かりやすいですね。かなり参考になります。
特に、フライとティペット(ハリス)の接続に、スナップを使用しているのには強く共感できます(笑)
極小スナップを使用する為のフック
上の画像は、セイゴのフライフィッシングで私が使っているフライの一つです。
通常と比べ、かなりウイングのボリュームが多いのは、セイゴ釣りは夜でも照明が当たっている場所での”サイトフィッシング”ですので、バイトの瞬間の視認性を上げるためです。
ラインシステムの説明で、”極小スナップを使う”と書きましたが、通常のフライフックですと、ハリスを結ぶフックのアイの穴が小さくて、スナップが使えないものが多いです。
ですから、私はアイの穴径が大きな、ルアーのワームに使う”アジ・メバル”用のフックにタイイングしております。
この2つのフック大好きです!
フィッシングスクエアさんが、この2つのフックを独自で計測し、詳細なデータを公表しております。
オーナー カルティバ フロートリガー データー
オーナー カルティバ スプリットショッター データー
これらのフックは、始めからスナップを使う事を前提に設計されているので、アイの穴が非常に大きくスナップが使用できます。
フロートリガーアイ
スプリットショッター アイ
スナップを使わない時も、夜釣でフックのアイの穴が大きいというのは、50歳を超え老眼になった目には大変ありがたい事です。
実際に、いつも海ではある程度の風が吹いていますし、夜の暗い中で小さなフックのアイにラインを結ぶのは、照明がある場所でもかなり大変な事です。
私ような老眼の方は、アイの穴の大きなフックに毛鉤を巻き、結束にはスナップを使うことをオススメします。
そして、このカルティバのフックには、もう一つの特筆に値する事があるのです。それは、”非常に安価”という事ですっ!
フライフックは入手しにくく高額ですからね。その点からも、このカルティバの2つのフックは本当に優れ物です。
こんなに優れたフックなのに、2つとも各サイズ(特に#6番)が全てそろっている釣具屋は、私の知る限りありません。残念でな事です…(泣)
私の住んでいる名古屋近郊では、”イシグロ 西春店”が、上記2種のフックの品揃えが一番充実しています(2020年4月現在)。
店舗で購入する時は、私もココで購入しています。
フックは必ずバーブレス(かえし無し)に!!!
フライタイイングについても”車田フィッシング”さんがタイイングを紹介した動画がユーチューブにあります。
上の動画では、シャンク(フックの軸)にウエイト(糸オモリ)を巻いてかタイイングしていますが、サイトフィッシングではなるべく沈めたくないので、私がセイゴ釣りに使っているフライにはウエイトは入れていません。
フッキング率が超悪いセイゴ釣りに使用するなら、ウィードガードも絶対に要りません。だからウエイトもガードも付けない分、動画よりもタイイングは楽です(笑)
セイゴを釣るフライを自作するなら、”明るいカラーで大きく見やすく沈みにくい”という点に注意すれば、あまり細かい部分に気を使う必要は無いと思います。
そして、絶対に忘れてはいけないことの一つが、”フックは必ずバーブレス(カエシを潰す)”にすることですね。
最近は、”コロナウイルス”の影響で子供達の学校が休校になっているせいか、以前よりも釣り場に子供が多くなった気がします。
好奇心の多い子供は、海では珍しいフライフィッシングを見かけると、すぐ近くに寄って来たりします。夢中になって釣りをしていると、それに気が付かずに子供にフックを掛けてしまうこともあるかもしれません。
そんな事故が起こる事も無いとは言えませんので、被害を最小限に抑える為にも、フックは必ず”バーブレス”にして使いたいものです。