こんにちは。
2024年8月6日(火)
前回「数学指導者尾の資格を取りました~♪ 第1話」では、最初の「学力審査・実技審査ともに不合格」になった事をお伝えしました。
前回の審査の反省。
実は最初の審査を終了した時点で「とてもじゃないが、今回は合格できない…」という実感が既にありました。
特に学力審査(ペーパー試験)では、「統計分野」の出題がサッパリ解けませんでした。もともと「統計分野」は数学検定を受けている時から嫌いなので敬遠しておりました。
ですが、すでに現在は「AIによるデータ活用社会」がはじまっております。
数学における「統計・確率・論理の分野」は、現在では文科省がとても力を入れて教育しているようで、今後ますます必要不可欠なスキルになっていくでしょう。今回の学力検査でもいくつか出題されておりました。
そして実技審査である生徒さん相手の数学の授業では、審査後に審査員の方の評価で、
「授業の進行が早過ぎます…普通の3倍のペースなので理解できません…」
との指摘を頂きました。
気持ちばかりが前に進んでしまい、生徒さん達を置いてけぼりにして突っ走ってしまったようです。
「今回の審査は不合格を自分でも覚悟しております。次回の再審査に向けて出直しますので、その際はまたお世話になります。」
講座が終わった後、このように審査員の方々に告げ私は神奈川県を後にしていたのです。
再審査に向けての取り組み。
名古屋に戻った翌日から、再審査に向けての学習準備に取り掛かりました。
とりあえず、判定結果を受け取るために必要な「論文提出」のテーマを「どうしたら数学を好きになってもらえるか」に決め、すぐに書き終えメール送信を完了しました。次は学習教材の選択です。
最初の審査で学力試験対策に使ったテキストは、過去の数学検定を受けた時のものでしたので、最新版のテキストを購入。
今回は数検3級(中学3年生)のものも用意しました。それまで知りませんでしたが、中学数学でも統計分野は学習しているようです。
そして、受験生にはおなじみの「数研出版:チャート式数学」を初購入。今までは問題数が多すぎるという理由で「チャート式数学」は敬遠しておりましたが今回はじめて買ってみました。
念の為に「旺文社:基礎問題精巧 数学Ⅰ・A」も例題のみ全て解きました。こちらは問題数が「チャート式数学」よりも少ない分、多少は楽でしたね。
実技審査についての対策は、前回指摘を頂いた「進みが早過ぎる…」という事を意識し、次は丁寧にゆっくりとした解説をしようと心がけました。
また、「板書(黒板書き)」の見やすさについても指定を受けましたので、用意したホワイトボードで板書の練習を重ねました。
学力審査は運に味方されました。
6月末に再審査を受けるため、再度 神奈川県に向かいました。私の場合「学力・実技」両方の再審査を受ける必要があるため、またしても一泊二日の日程になりました。
どちらか1つにでも合格できていれば、講座自体を受ける必要が無い再審査では、日帰りで済んだのでしょうが…仕方無いですね。
講座1日目の最後に行われる学力審査の試験は、前回の反省を反映した学習をしっかり行いましたので、落ち着いて取り組むことができました。
とりあえずは、約20問ほどある設問の全てに回答できました。前回できなかった「統計分野」からの設問にも今回は回答できました。
数学検定でいう、1次計算技能と2次数理技能が入り混じった問題を、1時間で20問解き8割(16問)以上の正解を出すのは、いくら範囲が高校1年生までとはいえ簡単な事ではありません。
私は「数検準一級(~数Ⅲ・C)」に合格しておりますが、前回の学力審査では不合格になってしまいました。
数学検定では1次の合格点は7割以上。2次の合格点は6割以上ですので、この学力審査の「合格点8割以上」とういのは、私にとってはとても高い設定でした。
ですから、全ての設問に回答できた事自体が、半分以上は「運」が味方してくれたのだと思っております。もぅ一度受けたとしたら不合格になると思います。
実技の再審査中に「指導」が入る…(泣)
2日目に行われた実技の再審査ですが、私は2度目の審査ということで「初審査を受ける方の後の後の授業を引き継ぐ」という形で再審査を受けました。
初審査を受けた方の授業が予定していたよりも先に進んでしまった(前回の私と同じ)で、私は前の内容の復習を中心に授業を進めたのですが…。
結果的にこれは裏目に出ました…審査時間の半分が経過する少し前に、私の授業を審査していた審査員の方より、
「チョッとストップして下さい。今説明されてる内容は前の授業でやりましたので、もっと先に進んで下さい。」
私は授業を受けている生徒さんの理解具合を、まったく把握できていなかったのです。
実際に授業を受けている生徒さんが、理解できていれば復習にそれほど時間を使う必要など無かったのです。
この「…先に進んで下さい…」の指導が入る事は想定外でしたので、かなり動揺してしまいました。そして同時に、
「…嗚呼…これで実技はまた不合格かも…ここで終了かぁ…残念…」
と絶望的な気分になってしまいました。
ですが、ここでヤル気を失くして残り時間を適当に過ごしてしまえば、不合格は確実です。
「この先で頑張れば、ひょとして挽回できるかも…」
という僅かな可能性にかけてみることにしました。
授業を始める前に準備した資料の内容を話すのをやめて、疑問に思っていたテキストの問題解説に残りの時間を全て使おうと思いました。
「練習問題の(2)の解答を見ると『このような答えは誤りです』と、誤答例が書いてありますが、なぜ誤りなのかの理由は書いてありません。なぜこれでは誤りなのかを、今から考えましょうっ!」
即興のアドリブ授業です。
事前に予定していない事ですし、テキストに書いて無い事を説明するのはリスクが高い事は分かっておりますが…。
気持ちの半分くらいはヤケになっていたのかもしれませんが、私が思う「誤りの理由」を板書して解説し終えた少し後に、審査時間が終了しました。
案の定と言うか…。
私の実技審査を採点していた審査員のかたがたの表情からは、合格判定をいただける手応えを感じることはできまんせでした。