こんにちは。
2024年1月29日(月)
かなり以前に書いたブログ『フライタイイング 第2話 タイイングバイス「コッタレリ」』が, なぜだか最近良く読まれております。
以前の記事を改めて読み返してみると、あまり有益な情報は書かれておりませんね…海外美女の画像ばかりです(汗)
せっかく読んで下さる方がいますので、今回は『コッタレッリ バイス』について、多少でも役に立つ事を書きたいと思います。
ちなみに…この直前のブログ『釣りができない休日の数学』は、12話を連日更新したのに、ほとんど誰も読んでくれませんね…(泣)
では、気を取り直して行ってみましょうっ!
取り外し可能な「ジョーヘッド」。
下の画像はフックを掴む部分である「ジョー」を取り外したものです。
左がスタンダード、右がミッジ(極小)サイズのジョーです。
上の画像はジョーを取り外した「フォーク」のみの状態です。
この部分が、コッタレッリの一番の特徴だと思います。ジョーはオプションで他にもタイプがあるようです。
ミッジ用のジョーは、オイカワのフライを巻く時に重宝します。
ジョーの開閉は、下の画像のようにダイヤルを回して行います。
慣れればとてもスピーディーに開閉できます。巻いてる途中での調整も楽です。
フックの「センター出しツール」は収納式。
普段は上の画像のようにフォーク内に収まっている「センター出しツール」ですが、
上の画像のように、指で引っ張れば前進します。
完全に取り外す事も可能です。
これもコッタレッリの独自の機構ですね。本当にとても便利です。
他のメーカーのロータリー式バイスにも「センター出しツール」が用意されているものは多いのですが、「本体に収納」できるものは私は知りません。
驚きの「バランサーウェイト式ロータリーハンドル」。
上の画像は、ロータリー式バイスのみの機構である「ロータリーハンドル」です。
中央のネジを緩める事で、ハンドル長や取り付け角度を自由に変更することができます。
完全に取り外す事もできます。
もちろん、取り外してもタイイングには支障はありません。
このロータリーハンドルは、ツマミの部分のボリューム(重量)をもたせる事で、内燃機(エンジン)などのクランクに用いられる「カウンターウェイト」として機能しております。
「カウンターウェイト」というのは、簡単に言ってしまえば、バランス(釣り合い)を取るためのオモリです。
上の画像のように、取り付け方を調整することで、完全なキール(反転)状態としても使えます。
下の画像のダイヤルで回転時の周り具合を調整できます。
完全にフリーにしても、カウンターウェイトのおかげで、急激に逆回転したりはしません。
回転を強く締め付けなくても、その場で姿勢を維持しやすいので、ロータリー機構を十分に活かせます。
このあたりが「タイイングバイスのフェラーリ」などと言われる由縁でしょうかね。ただ同じ「イタリア製」というだけではないですね。
ちなみに「フェラーリ」というイタリア製の超高級スポーツカーは、とても美しい外観をしております。
車の心臓部と言えるエンジンは高回転型を特徴とし、そのエンジン音も素晴らい響きと評価されております。
ベタな言い方をさせてもらえば、フェラーリとは人間の五感を刺激する「官能的な車」なのです。
フェラーリは所有して楽しむ物であり、車としての実用性などほとんど皆無でしょう。
まるで絵画や彫刻みたいな存在で、今は投機目的で購入する方も多いようです。
ジョーの角度変更も可能。
中央のネジを緩める事で、ジョーの角度も変更できます。
私は普段は緩めに調整しておいて、必要な時にはすぐに動かせるようにしております。
水平状態で巻きはじめ、タイイングの後半でジョーの角度を立てる事も多いです。
ジョーの角度を立てれば、当然フライも傾いてしまいます。ですが、コッタレッリのジョーはすぐに緩める事ができるので、その場でまた掴み直せます。
巻くフライのパターンによっては、上のような状態で使うこともあります。
このジョーの角度変更に関しては「角度自体はそんなにこだわりがない…」という考えの方も多くいます。
私的には、オイカワ用などの小さなフライを巻く時などは、ジョーを立てた方が断然巻きやすいです。マテリアルを支える左手がジョーにより接近できますから。
地味だが嬉しい「マテリアルクリップ」の存在。
フォークに2箇所設置された「マテリアルクリップ」も、地味ですが便利です。
私はマテリアルよりも、上のように一時的にスレッドの「ボビンホルダー」を掛ける事が多いですね。
ダビングをする時など、ここに「ボビンホルダー」を掛けておく事も多いです。
台座は「ダイナキング」の物を流用。
ちなみに、私はバイスの台座のみは、以前使っていた「ダイナキング」の物を使っております。
他のメーカーの台座を流用するには注意が必要で、コッタレッリの支柱は一般的な「10mm」ではなく「9.0mm」です。細いのです。
私は支柱に太めのストローをカットしたものを被せ、対応しております。
サイトプレートは「C&F」製。
タイイング中にフライが見やすいよう取り付ける「サイトプレート」には、入手しやすい「C&F」製のものを使っております。無加工で取り付けられます。
『コッタレッリ バイス』が気になる方は、即購入すべしっ!!
『上州屋 八王子店 2024年1月23日おすすめ商品:Cottarelli トラベルバイス 限定エクスペディションセット入荷』
私自身は、それほど複雑なタイイングはしておりませんが、コッタレッリバイスはとても気に入っております。
機構として回転部に「ベアリング」など、1つも使っていないので「もはや古い…」と言わざる部分も多いでしょうが、使ってみると作業効率が高いのです。
特に「ロータリー機構」に関する数々のこだわりは、このバイスを超えるものはまず無いと思います。
個性的な設計の為、慣れるまでは多少の違和感もありますが、購入を検討されている方は「即購入すべき」です。
機能とは直接関係は無いのですが、上の画像の「三脚式トリポッドモデル」などはとても美しい外観を持っており、十分に所有欲を満たしてくれます。
私のブログでは良く書いているのですが、日本のフライ業界は「風前の灯火」なのです。取次店がやめてしまえば、明日にでも入手不可能です。
そうなれば、異常とも言えるようなプレミアム価格が付いて「転売」され、とても買えなくなります。
コッタレッリバイス&ツール | CTA® / Cottarelli (コッタレッリ・トロネリア・オートマティカ) – イタリアンデザイン・ハンドメイド『アーバンアイランダー』
『杜の家ブルック◆フライ・タイイングツール/バイス&ツール』
オマケ…。
美女が『コッタレッリ バイス』でタイイングされております。
https://youtu.be/tgc3N6s9PJE?si=hdEXrwdEaDi3868q
フライタイイング 第15話へ続きます。