こんにちは。
2018.11.01(木)
ルアータックルでのオイカワ釣り 10話です。
前回9話では、ラインメンディングの事を書きました。
だいぶ長く(気がつけばもぅ10話!)、ルアータックルでのルースニングの釣法の事について書いてきましたが、そろそろ読むのが嫌になってきている読者の方もいるかもしれませんね…(泣)
「あんな小さな魚を釣るのに、ドラグフリーで自然に流せだの、メンディングしてラインを上流に打ち返せだの、わざわざメンドクサイんだよっ!」
と言った声が、ルアーマンの皆様から聞こえてきます(とくにバスマンの方々)。
ごもっともでごさいます…。
ですが、そのメンドクサイ事を同じ釣り人である、”フライフィッシャーの方々”は、川での釣りのあいだ中、ずーっとやっているのです。
文章で読むとメンドクサイ事も、実際にフィールドに行き釣りをしてみれば、釣るのには当然必要な当たり前の事ばかりです。
ぜひ一度、この釣りを近くの川で試してみて欲しいですね。
あんな小さな魚を、本気で狙っているフライフィッシャーの気持ちが分かると思います。
とくに、ブラックバスのみをルアー・フィッシングで狙っているルアーマンの方々には、今後寒くなるとバスは釣りにくくなりますので、バスのシーズンオフの寒い期間はオイカワも釣ってみて欲しいですねっ!
(バスを釣っているスピニングタックルでも十分釣れます。バスより釣れます)
実際に、バスが釣れる川ならオイカワも釣れる可能性は高いです。オイカワ自体がバスの餌になっていますので(笑)
ルースニングでのオイカワの反応
今まで書いてきたことを実際に行いながら、オモリウキに吊り下げたニンフを水中に流す、”ルースニング”の釣りをはじめましたが、なかなか反応がありません。
この、名古屋市内を流れるTPK川でのオイカワ釣りは、3年ぶりなので川の状況が変わっているのかもしれません。自分の記憶が正しければこの釣り方で、オイカワが以前はよく釣れました。
オイカワ自体はたくさん泳いでいるのが確認できますので、魚の数が少ないわけではないはずです。
約40分ほど、オモリウキをナチュラルドリフトで流しながら反応を見ていましたが、オモリウキには何の反応もありません。
水面のほうが活性が高い?
ルース二ングの釣りをしながら、ドンドンと下流に移動します。
…ちっとも反応が無いのはどうしてなのか?
そう考えながら、無造作にリールを巻いて下流に流れ切る前のリグを回収していると、
「パシャッ!」
リールを巻いてたので、引き波が発生したオモリウキの後ろで、水面に水柱が立ちましたっ!
反射的にロッドをシャクってアワセを入れました。
「クククッ!」
ロッドを持つ手に魚の生命感が伝わります。フッキングに成功したようです。
すばやくリールを巻いて寄せてみますと、小さなオイカワが掛かっていました。
写真撮影しようと、スマホのカメラを起動してレンズを向けた途端に、
「バタバタッ、ポチャンッ…」
「…。」
オイカワは毛鉤から外れ、川に帰って行きました。
撮影できなかった事はしかたありません。
それよりも、今釣れたのはナゼなのだろうか? 私は今の状況をもう一度振り返ってみました。
リグを投入度にナチュラルドリフトを意識してオモリウキ流していたのは確かです。
ですが、下流に流れ切る前にリールを巻いたので、オモリウキは流れ落ちるラインにリールで巻いたテンションの両方が掛かって、大きな引き波を立てていました。
当然、その後ろに付いている毛鉤(ニンフ)にも強いテンションが加わり、水面付近に浮き上がっていたはずです。
「えぇっ…!? 水中じゃなくてもっと上? ひょっとし水面なのぉ…?」
まだ明るい時間帯ですので、水面近くではまず喰わないだろうと思い、水中を流していましたが、今は水面付近で釣れました。
釣りは、事実から目を背けると進歩しません。
ハリスに結んでいたニンフから、
#20番くらいのカディスに交換します。
水面付近で反応があると、バイトを目で確認できますので、オモリウキも、”中通しタイプ”に変更したほうがフッキングには有利です。
ですが、手元に持ってきていません。車まで取りに戻るのは面倒なので、そのままスタンダードタイプで釣りを続けます。
そして、毛鉤交換後の第一投目。
対岸にまっすぐにキャスティング後、ロッドを下げながら下流にリグを送り込んで行きます。ここまではコレまでと同じ操作です。
さして、リグが下流に30度くらいに流れた時に、竿をそのままゆっくり立てていき、オモリウキにテンションを掛けます。
今まではここで、ナチュラルドリフトを意識して、フリッピングでラインを出したりメンディングで上流にラインを打ち返したりしていました。
極力ドラグを掛けたくなかったのです。
竿を立てる事で、ラインテンションが掛かったオモリウキは、引き波を立てて流れを横切ります。
フライフィッシングでいう、”ウェットフライのスイング”の釣り方です。
引き波を立てて流れを横切るオモリウキの後方を凝視しながら、リールを巻いてさらにテンションを加えます。
オモリウキのテンションにより、ハリスで繋がっている毛鉤にもテンションが掛かり、水中から浮上してきます。
水面まで浮上した毛鉤は、小さく軽い引き波を立てはじめます。
その瞬間っ!
「ピシャ…」
小さな水しぶきがオモリウキの後ろに起こりました。
「ンン・・・???・・・ッ!」
半信半疑で軽くアワせてリールを巻きましたが、何の手応えもありません。
手前に回収したオモリウキの後ろには、細長いモノが付いています。
どうやら、川に流れているゴミが毛鉤に掛かったようです。
ゴミを取ろうと、オモリウキを手にすると…。
ナントッ! ゴミに見えたのは、小さなオイカワでした!
先はどの水しぶきはやはり、このオイカワのバイトだったようですが、あまりに小さいのでリールを巻いていても分かりませんでした。
このオイカワが咥えている毛鉤は、オイカワのエサ釣り用のバラバリ、”がまかつハエスレ”です。
(この毛鉤の詳細については、”超極小ワーム YAMASHITAワームバケでの釣り! 7話 オイカワ編②”に、書きましたのでここでは割愛します。)
まるで、撮影のために無理やりオイカワの下唇に刺したような写真ですが、決してそのような事はしていません(泣)
「よくこんな小さなオイカワが、この大きさの毛鉤に掛かったなぁっ!」
自分でも驚きました。水面付近では、それだけ魚の活性が高いということなのでしょう!
どうやら、サイズの小さなオイカワの活性が水面付近で高いようです。
水中を泳いでいる中型のオイカワの活性は低いので、ニンフを喰わないのかもしれません。
その時よく釣れるものを釣る!
という方針の私は、水中を泳いでいる中型の群れは、”一時保留”として、このまま小さなサイズを釣るこにしました。
(決して中型以上を諦めたわけではありません。今後の課題として次回以降に取り組みます)
いろいろな流し方を織り交ぜて釣果を出す。
ニンフをオモリウキに吊り下げたルースニングの釣りでは、反応がありませんでしたが、水面付近をスイングさせると好反応のようです。
毛鉤をニンフからカディスに変えたのも効果があったみたいで、その後は何匹かのオイカワを釣り上げる事ができました。
何匹もオイカワを釣っているうちに感じましたが、”この場は絶対コレが効く!”と言い切れる釣り方はありませんでした。
毛鉤に関しては、ニンフよりもカディスが当たったようですが、オイカワはいつも同じようなバイトパターンではありません。
オモリウキの着水直後にリグを伸ばしている最中にアタリがあったり、流しきった後にこちら岸をリトリーブしている時にアタッたりと千差万別です。
あえてよくアタリがでるパターンを言えば、着水直後から弱くスイングを掛け、時折ハンドルを1・2回転させリトリーブをしていると反応が良かったです。
この日は、数匹のオイカワを釣り上げ気持ちに余裕ができたので、以前から思っていた事を、少し試したりもして納竿となりました。