フライタイイング 第9話 「マラブーストリーマー②」

こんにちは。

2021年9月17日(金)

前回「フライタイイング8話」で簡単な「マラブーストリーマー」のパターンを紹介しました。
今回は、ちょっとだけ工程の多いパターンを紹介します。

マラブーストリーマの超メジャーパターンは『アオミドロ』

マラブーを使ったストリーマーで有名なのは「アオミドロ」ですね。
「本物のアオミドロ」のタイイングに関しては、下記動画で貴重な資料を公開されておりますので、興味のある方はぜひ御覧ください。
マラブーをメインに使ったストリーマーは一般的な総称として『マラブーストリーマー』と呼ばれており『マラブーリーチ(蛭)』『マラブーマツーカ』など数多くのパターンがありますが、『アオミドロ』はあまりにも有名になり過ぎて、野崎氏の手を離れ定番タイイングパターンになりました。
他にもマラブーを使った有名なフライパターンには「フライショップ:マエストロ」さんの『Gランナー』がありますね。

手拭き版「アオミドロモドキ」のタイイング。

「アオミドロ」は、取り付けるマラブーの長さと量のバランスが難しく、微妙なカラーグラデーションにも神経を使います。
今回紹介するのは、手抜き版「アオミドロモドキ」です。前回よりは多少工程は増えまえますが、それほど難しくはないです。
フックは前回と同じ『フロートリガー#12番』です。

マラブーを三ヶ所に巻き止める

1 バイスにフックをセットして下巻き。
一番最後にアイの後ろに付ける予定の「ウイング」と同じ色のスレッドを使うと見栄えが良いです。
2 テールの取り付け。
マラブーの羽根から、数本を切り出してフックシャンクの後端にスレッドで取り付けます。マラブーを湿らせると付けやすいです。
3 フックシャンクのセンターにスレッドを移動。
2回めのマラブーを付ける為に、スレッドを巻き進めてフックの中央に移動します。
3 ボディハックル
この工程が前回のタイイングと大きく違う所です。テールに付けたマラブーの、余った部分をフックに巻きつけます。
4 ボディハックルのフィニッシュ。
スレッドを移動した部分でマラブーを巻き止めてカット。
5 センターウイングの取り付け。
テールを取り付けた要領で、中央に切り出したマラブーを取り付けます。長さははじめに付けたテールを超えないようにします。付けたらスレッドをアイの後ろまで移動して、その部分まで余ったマラブーを巻きつけて止めます。
6 ヘッドウイングの取り付け。
最後のマラブーを取り付けます。このマラブーだけを色違いにするパターンが多いです。スレッドのカラーは最後のマラブーの色と同じにすると見栄えが良いです。
7 フラッシャブーの取り付け(省略可)とフィニッシュ。
ヘッドのマラブーを付けたあとに、2本の『フラッシャブー』を付けます。長さはテールよりも少しだけ長くカットする場合が多いです。このフラシャブーが「エビの触覚」などを演出します。フラシャブーはたくさん付けると逆効果です。多くても4本まででしょうね。

マラブーストリーマーは万能パターン

多少の手間も掛かりますが、マラブーが三ヶ所に付いている分、稼働箇所が多いので泳ぎが良いですね。ルアーで言うと「ジョイントミノー」でしょうか。
マラブーを使ったパターン全般に言える事ですが、マラブーの量と長さが重要です。特に「量」な自分が「少ないかな?」と思うくらいが丁度良いです。多く付けると水中で毛どうしが固まってしまい、リトリーブした時にマラブーが「揺れない=泳がない」のです。
実は今回のこのパターンは、私が一番最初にタイイングスクールで習った「マラブーストリーマー」です。
「セイゴ狙い」のフライパターンとして習いまいしたので、フラッシャブーも付けました。
「マラブーストリーマー」は、管釣りのニジマス釣りに使うイメージが強いですが、どんな魚にも効果がありますので、サイズやカラー違いをたくさん巻き貯めておくと良いと思います。

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フライタイイング 第10話へ続きます。

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